岩根寺のデイサイト節理

岩根寺に覆いかぶさる六神山
岩根寺の背後には、高さ約30m、幅約20mの断崖があり、そこにはデイサイトの節理が発達する。東方向約500m離れたところにもデイサイト(大森層)の溶岩がみられ、鞍掛岩とよばれている山体をつくる。デイサイト溶岩は粘性が高い溶岩であるために、つり鐘状に盛り上がった山容の山が多い。
上朝山地区には出雲国風土記に六神山が記載されているが、そのうち五つの神山がデイサイトの山である。夏には断崖にノウゼンカズラが花を咲かせる。

デイサイト節理

岩根寺とデイサイト節理

デイサイトに咲くノウゼンカズラ
六神山
この岩根寺のある朝山(あさやま)の地名は、出雲国風土記に大国主が毎日、姫のところに通い毎朝通ったので朝山と付いたと書かれている。そして、六つの山が大国主にゆかりの山であることも示されている。岩根寺のある陰山は「大神の御陰(髪飾り)なり。」、現在の鞍掛岩は、鉾山として「南と西は並びに樹林あり。東と北は並びに礒なり。大神の御桙なり。」、稲山は「東に樹林あり。三方は並びに礒(岩石の路頭した岩場)なり。大神の御稲なり。」、稲積山は「大神の稲積なり。」、冠山は「大神の御冠なり。」などと記されている。
左の写真の右から岩根寺のある陰山、中央は鞍掛岩(桙山)、左が稲山。他の三つの神山も近くにある。
県道51号から岩根寺の駐車場まで約300mのルートです。岩根寺の駐車場は5~6台止まれます。この駐車場の北側の小山が六神山の一つである稲山です。
未来の子供たちが現在の私たちと同じように、今の美しい自然環境を利用できるようにするためにも、著しい環境の改変につながるような動植物や岩石等の採取等の自然環境の破壊は厳に慎んでください。