地層観察の仕方
該当カテゴリ: 野外観察の仕方
*野外観察に必要なもの
*ハンマー
*地形図
*フィールドノート
*油性ペン
*鉛筆など
*ビニール袋(サンプルを入れたりします)
*フィルムケース(小さいサンプル(化石など)を入れます)
*リュック等肩にかけられるカバン(上記のものを入れ両手があくようにします)
さらにあると便利なもの
*古新聞やティッシュ(サンプルを包んだりします)
*タガネ(先のとがったものと平たいものの2種類あればベスト)
*瞬間接着剤(こわれやすい化石などはその場で修復します)
*カメラ
*虫眼鏡(ルーペ)
*輪ゴム
*移植ごて(火山灰をとったりするのに便利)
*タオル
*水筒
*雨具(天候に応じて)
*クリノメーター(地層の走向や傾斜をはかる道具です)
*救急薬品
*服装
*はき慣れた運動ぐつ
*長袖・長ズボン
*帽子(ヘルメット)
*軍手
(できるだけ肌を出さない方が安全です)
*観察のポイント
※事前に地学案内書等で現地の情報があれば学習しておきましょう。
※露頭の位置を地図で確認し記録しましょう。
※露頭から少し離れたところに立って全体の様子を観察しましょう。(まずは遠くから全体を)
- 地層がもともとそこにあったものなのか?(崖崩れなどで他から移動してきたものではないか?)
- 層は、色や構成物質の違いによっていくつに分けられるか?
- 地層の組み合わせはどうなっているか?(砂と泥の層が互い違い、砂が厚く重なっている等)
- 地層の重なり方に不連続なところはないか?(不整合などはないか)
- 断層や褶曲等は見られないか?
※露頭に近づいて観察しましょう。(地層や岩石のできるかぎり新鮮な面で観察しましょう)
*岩石は水にぬらした方がコントラストがはっきりします。また、朝と夕方の光の加減によっても見え方はずいぶん違います。
1. 地層の一つ(単層)に注目して、特徴を見ましょう。
・地層をつくる岩石の様子を観察しましょう。
・粒の種類(泥、砂、礫、火山灰、軽石など)
・粒の大きさや形状(丸いか角ばっているか)や色
・スランプ構造・れん痕等の堆積構造はないか?化石や火山豆石等を含んでいないか?
・(各層の厚さや走行・傾斜をはかりましょう)
2.特徴ある地層(鍵層)を探し(凝灰岩や組み合わせの特徴等)、名前を付けましょう。(フィールドネーム)
その鍵層を使って地層の横の広がりを探りましょう。
3.地層が堆積した場所やその後に起きた変化(傾斜、褶曲、断層、節理、貫入等)を考えましょう。
4.露頭をスケッチしましょう。または写真にとっておきましょう。(写真はフラッシュを使わず自然光で)
5. 観察したことをノートに記録しましょう。
6.サンプルを採集しましょう。(採集は必要最小限で、標本(入れ物)には場所や番号などを必ず記入しましょう)
※最後に記録を見ながら、もう一度露頭全体を見回して、散乱した石や土の後片づけをしましょう。
キーワードは「時間と空間」
観察した露頭から、空間のひろがりと時間のつながりをえがけるようになるといいですね。(それぞれが自分なりの想像を働かせることが大切です)
*事故防止と安全について
- ハンマーを持つときは素手で持ちましょう。(すべると危ないです)
- 岩石を割るときは、岩の破片が目に入らないように気をつけましょう。(防護メガネがあれば使用します)
- ハンマーを使うときはまわりの様子をよく確かめてから行いましょう。
- ルーペで太陽を見たり、いたずらで光を集めたりしないようにします。
- 事前調査(下見)は必ず行いましょう。(危険な場所や危険な生物、トイレの場所などのチェック)
- 私有地、施設地内、工事現場等にある露頭を観察する場合は、必ず事前に許可を取りましょう。
- 岩石や化石の採集は禁止の場所(特に国立公園など)があるので注意しましょう。採集可能の場合でも、露頭保護のため採集は最小限にしましょう。