宍道湖で見つかったシンジコハゼ

シンジコハゼは、宍道湖に生息するウキゴリ属の一種で1985年に日本初記録種であることが分かった。このハゼは5cmほどの小型で、体側には6~7本の淡色横斑があり、産卵期になるとメスの体全体が黒化すると共に横斑が鮮やかな黄色となる。産卵期は3~4月上旬で、波の静かな流入河川の河口部などの砂泥底に巣穴を掘って産卵する。

近年宍道湖では生息数が減少してきており、絶滅の恐れがあることから環境省や島根県のレッドデータブック種に選定されている。

宍道湖の水位を観測している出雲河川事務所のデータによると、1980年頃から2020年までに15cmほど上昇している。現在、水位上昇に伴う水質変化が低塩分域で適応した宍道湖の生態系にどのような影響をもたらしているか島根大学等の研究機関で研究が進められている。

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3-2 シンジコハゼ婚姻色