立久恵峡の植物群落

立久恵峡は、神戸川の中流部にあり、約1kmにわたり高さ50~150mの奇岩柱石がそそり立つ渓谷で、約1500万年前に形成された安山岩・デイサイト溶岩・火砕岩が、神戸川の流れによって浸食されてできたもので、固まった溶岩が水蒸気爆発により角礫状になり、それらの岩片が厚く堆積した火山角礫岩層が広く分布している。礫を含む凸凹した岩場は、イワヒバやツメレンゲなどの岩場特有の植物の生育に適しており、多くの珍しい植物群落がみられる。
中でも、オオメノマンネングサは立久恵峡一帯にしか見られない島根県固有の種で注目される。この他、同じく県固有種のサンイントラノオや県固有亜種のオッタチカンギクの他、県内では珍しいイワギリソウやイブキジャコウソウなどが岩場に群落を形成している。
写真はオオメノマンネングサ
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サンイントラノオ
イブキジャコウソウ
イワギリソウ