大きな雨乞いの石神

島根半島を形成する地層で、最も広大な面積を占めている泥岩(または頁岩)と流紋岩は、成因が異なっており、岩石強度も違う。このような岩石が断層運動を受け、岩塊となった流紋岩に対して泥岩は土壌となり、岩塊が一層際立つ格好となった。中心部にある巨石で最も高いものは約12m、最も広いものは横巾約26mある。現在、坂浦町庄部地区の住民によって9月に祭礼神事が行われている。

立石さんは、地域では「たていわさん」と呼ばれる。正式には多伎都比古神社(たきつひこじんじゃ)である。祭神の多伎都比古命は、父を阿遅須枳高日子命(アヂスキタカヒコノミコト)とし、母は天御梶日女命(アメノミカジヒメ)である。巨石の前には拝殿の跡と思われる石が点々とある。

縄文時代の人々は岩石・巨石を神が宿るものとして信仰し、後に「石神」とか「立石(たていわ)さん」などと呼んでいたという。立石さんは、古くから雨乞いの神様で、神事を終え御幣を持って雲見峠に参ると雨が降ると言い伝えられている。

立石さんからわずか1.5kmほどの大船山の山頂付近の石神について、出雲国風土記に「石神は多伎都比古命の御魂なり。旱(ひでり)に當(あ)ひて雨を乞ふ時必ず零(あめふ)らせたまふ」などとある。多伎都比古命が産湯を使ったという長ナメラの滝も大船山にあり、そこは大旱(かん)ばつにも涸れたことがないとの言い伝えもあるという。

出雲市鹿苑寺町の広域農道を坂浦町方向へおよそ3.5km進むと、大きな貯水タンクの前が三叉路になっており、案内看板に従って左折して、さらに1.2kmほどで着きます。駐車スペースは道路脇に車2〜3台分があり、道路の反対側に参道入口があって、参道をくだることおよそ300mで立岩さんに到着します。地図の駐車スペースまでの車のルートとなっています。

駐車スペースと参道降り口