小伊津・十六島の砂泥互層
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大規模に発達した砂岩と泥岩の互層がつくるリズミカルな海食崖
小伊津町から十六島町の海岸にみられる平坦な磯は、砂岩層と泥岩層の繰り返しにより見事な縞模様を示している。この地層は、約1400~1500万年前の深海で堆積したもので、表面の凹凸模様から一般に洗濯岩とも呼ばれている。灰色の部分が砂岩で突き出し、黒や黒灰色をした部分が泥岩で凹んでいる。このような地層は、海底斜面上部の崩壊が海底地すべりを起こし、それによって生じた混濁流(または乱泥流)や海底土石流と呼ばれる流れで運ばれた砂や泥が、海底扇状地に堆積してできたものである。この混濁流や海底土石流がくり返され、できた地層がやがて隆起し、やがて陸上での侵食作用を受けて、縞々の波食棚になったものである。
【カテゴリー】
〇島根半島エリア(ジオヘリテイジ)
・探訪サイト(ジオヘリテイジについて探訪し、学び、教育・研究活動をすることのできる地点)
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洗濯岩の中から
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周辺の地層
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広い洗濯岩
この小伊津海岸の洗濯岩は、冬は岩海苔が採れる場所で、立入禁止となる。その他の季節は、釣り人や貝取りや海水浴をするなどが見られる。
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岩海苔の付いた洗濯岩
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釣り人のいる洗濯岩
小伊津海岸の洗濯岩のある場所は、長尾鼻という地名になります。地図ルートは平田市内から県道232号で来て、途中から県道23号となり、小伊津トンネルを東へ抜けたところから約1kmです。小伊津漁港へ下って行き、漁港を過ぎて道なりに進むと長尾鼻に付きます。駐車スペースはかなりありますが、通行する車の邪魔にならないよう注意して駐車ください。
未来の子供たちが現在の私たちと同じように、今の美しい自然環境を利用できるようにするためにも、著しい環境の改変につながるような動植物や岩石等の採取等の自然環境の破壊は厳に慎んでください。
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長尾鼻周辺の様子