法田の波食棚
美しい波食棚
法田海岸の波食棚では大潮の干潮時に、凝灰質砂岩、泥岩、凝灰岩、そして黒色頁岩が広く露出する。凝灰質砂岩からはシジミの化石のほか、巣穴などの生痕化石やカキの化石も産出し、汽水環境であったことを示す。黒色頁岩には、一部に地層が曲がりくねったスランプ構造が観察できる。深海性の底生有孔虫化石、稀に二枚貝化石や魚化石が産出し、大陸からの分離でできた日本海の初期環境を理解するうえで重要なサイトとみなされている。
【カテゴリー】
〇島根半島エリア(ジオヘリテイジ)
・探検サイト(探訪サイトに準じるが、特別な経験やガイド者の同行、装備が必要な場合など、現状としてある程度の困難が伴う地点)
七類港にあるフェリーターミナルから東へ約2.7km。法田集落の奥にある墓地の横から海岸に出ることができます。この墓地の横から海岸まで40mほどは、あまり人の通らない竹やぶとなっていますので、小型の鉈(なた)を準備するなどし、足元等に気をつけて行ってください。
未来の子供たちが現在の私たちと同じように、今の美しい自然環境を利用できるようにするためにも、著しい環境の改変につながるような動植物や岩石等の採取等の自然環境の破壊は厳に慎んでください。