化石とは?

地層のなかに残された生物の死がい・カラ・足跡などの生物の残した生活の跡を化石といいます。死後すぐに土砂に埋まり、酸素にふれなくなると分解がおさえられ化石ができやすくなります。そのため、土砂のたまりやすい海中や湖などの生物が化石として残りやすいです。かたい貝殻や骨・歯などが化石として残りやすいですが、場合によっては動物の皮膚や羽毛などが残る場
合もあります。また、「石」という形の化石だけでなく、コハクのなかに残った昆虫や氷づけのマンモス、タールの池に落ちた動物などの化石もあります。

また、化石には、示準化石(しじゅんかせき)示相化石(しそうかせき)というものがあります。

*示準化石・示相化石についてさらに詳しく ⇒

示準化石とは、ある特定の短い時期に、広範囲に多数産出する化石です。この化石を使うことで、地層の対比や年代決定ができます。
(例 フズリナ(有孔虫)や三葉虫(古生代の生き物) アンモナイト(中生代の生き物) カヘイ石(新生代の生き物))

*有孔虫についてさらに詳しく ⇒

示相化石とは、ある特定の環境のなかで長い時代生きてきた(現在も)生き物の化石です。この化石が見つかれば、その生き物が生存していた場所の環境を現在の環境から推測することができます。
(例:サンゴ(温かく浅い海であった) シジミ(河口付近、汽水域であった))

化石は、地層中のノジュールの中に見つかることがよくあります。ノジュールは化石や砂粒を核として、岩石中の珪酸炭酸塩などが集まって沈殿しながら固まったものです。砂岩や泥岩の中で砂や泥が周囲の岩よりもとてもかたい球状となって見つかるものがノジュールです。ノジュールを割ってみると中から化石が見つかることが多くあります。ノジュールの大きさは、直径数㎝のものから50センチを超えるような大きなノジュールも見られます。

出雲・松江近辺の新第三系で発見される化石を紹介します。

スケールのある化石は、島根大学 河野重範氏 所蔵のものを撮影させていただきました。
フェルト(青・赤)にのっている化石は、島根大学ミュージアム 所蔵のものを撮影させていただきました。

古浦層

クジラの骨
メタセコイア
シジミ
タニシ

成相寺層

クモヒトデ
タテイワツキヒ

牛切層

オオハネガイ
ペッカムニシキ
タテイワツキヒ

大森層(来待層を含む)

アオザメの歯
アラカワニシキガイ
ウチムラサキガイ
フナクイムシの巣
ムカシエンコウガニ
サメの歯
カルカロドン・メガロドン
ミズホタコブネ
モニワホタテガイ
パレオパラドキシア
サンゴ
シンジヒタチオビガイ

タマガイの仲間

ウチムラサキガイ

ヤベミミガイ

ヤスリツノガイ

ヨコヤマビノスガイ

ナナオニシキガイ

イズモタマキガイ

   

布志名層

サメの背骨
ダイオウシラトリガイ
デスモスチルスの歯
エゾボラの仲間
エゾヒバリガイ
フジツボ
Gyrineum yabei
ハマグリの中の方解石
ハタイカガミ
ヒゲクジラの耳骨
フジナベッコウキララガイ
フジナカガミガイ
フジナトクサバイ
フジナウバトリガイ
イズモノアシタガイ
カガミホタテガイ
木の実
コロモガイの仲間
クジラの椎骨
ミズホタコブネ
ムカシエンコウガニ
ムカシクルミガイ
ムカシウラシマガイ
ナガニシの仲間
ナガニシとフジツボ
ノムラナミガイ
ナナオニシキガイ
オオキララガイモドキ
サメの歯
シンジヒタチオビガイ
シオバラザルガイ
トヨマソデガイ
チョウセンクダマキガイ
ヤベミミガイ
ヤスリツノガイ
ヤツカバイ
ヨコヤマビノスガイ
タザワサルボウ
フナクイムシの巣
タナグラキリガイダマシ
クジラの肋骨
ツメタガイの仲間
ヤベフジツガイ
クネイホルミスオオノガイ
シンジザルガイ
フジナマルフミガイ

神西層

ゾウの歯
キッシュウタマキガイ
タザワサルボウ
ダイオウシラトリガイ
タテイワオニアサリ
ウチムラサキガイ
タテスジホウズキガイ