火山岩の一種ですが、それを加工したほう石も合わせて黒曜石と言います。

火山岩としては、黒曜岩と言い、化学組成上は流紋岩と同じです。石基はほぼガラス質で、少量の斑晶を含むこともあります。
黒曜石は、流紋岩質マグマが水中などの特殊な環境で噴出し、斑晶を生じることなく急冷されたことでできると考えられています。

外見は黒く(茶色または半透明の場合もある)ガラスとよく似た性質を持っています。割るとするどい破断面を示し(貝殻状断口)、石器時代にはナイフややじり、やりの穂先などに使われていました。日本では、約60カ所の原産地がありますが、石基の材料として採掘、利用されたのはわずか(10カ所未満)です。島根県・隠岐の黒曜石は石器の原料として有名です。隠岐産の黒曜石は、島根県・鳥取県・広島県といった中国地方からだけでなく、ロシアの沿海州にあるウラジオストク・ナホトカなどからも見つかっています。