C地点 大森層の砂岩・凝灰岩の露頭


(写真1)

県道出雲三刀屋線側から写した露頭:白い色の地層がとても目立ちます。北側に緩やかに傾斜しています。(写真1)


(写真2)-(写真1)の右半分(北側

1番目立つ白い層は、軽石を含む凝灰岩の層です。
その下にあるの少し黒っぽく見える層はは、凝灰質の砂岩層です。
近くに寄ってみると、そのさらに下に、角礫岩の層があるのが分かります。

 

(写真2)の白い色の地層(軽石を含む凝灰岩)です。 白っぽく見える火山灰の層です。

左の写真の岩を砕いたものです。とても硬く、鋭利なその切れ目は、まるで黒曜石でできた石器のようです。
(写真2)のがけの下側に見られたガラス質の岩です。割れ口が鋭利で、まるでガラス瓶を割った時のような模様が感じられます。これは、溶岩がゆっくりと冷える間もなく急げきに冷やされたため、鉱物の結晶が成長できなかったためと考えられます。
礫岩の層(角礫岩)もありました。水の働きを受けないうちに礫が堆積してしまったものです。しかし、中には右上のように円礫も見られ水の作用を受けたものもあるようです。 砂岩層にはクロスラミナも見られました。水流のある浅い場所で堆積したのでしょう。

赤い色の岩は噴出した溶岩です。噴出した溶岩も火山性の角礫と一緒に堆積しています。

この地点の地層は、非常に陸に近く浅い場所で堆積したことが想像できます。また、近くには火山があり溶岩火山砕屑物など(火砕流)が噴出していました。それらが、安山岩を起源とする砂や礫と一緒になり水の働きを十分受ける前に堆積したことがわかります。

(写真3)(写真1)の左半分(南側) 凝灰質の砂岩や凝灰岩の層です。断層褶曲が観察されます。
正断層です。画像にカーソルをのせてみてください。 砂岩層の中からは、炭化した木が見つかることもあります。中には、珪化木になったものも見つかるそうです。

(写真3)より、道路側に降りたところに見られる白い層(凝灰岩)です(写真右側も)。縞模様や粒状の軽石がよくわかります。

(写真4)栗原岩樋側から写した露頭:中央から右側にかけて黒っぽく見えるのは、自破砕溶岩ハイアロクラスタイト)の層です。


上の写真の黒っぽく見える層は、右の写真でも分かるように、焦げ茶色の同一種の角礫(岩片)が集まった層だと分かります。これは、溶岩が海水中に流れ出し、海水で急冷されたために破砕されたもの(自破砕溶岩)が集まってできた層です。
角礫の間を埋めている白いものは方解石です。方解石は、塩酸をかけると溶けるので、調べることができます。