ふつう地震は、すでにある断層が動くこと、あるいは新たに断層ができることでおこります。地震の時に動く断層は一つだけとは限らず、大きな地震になると、震源に近いいくつかの断層がいっしょに動くこともあります。火山活動により起こる地震を火山性地震と言いますが、これは断層の動きとは関係がなく、一般的にふつうの地震とは分けてあつかわれます。

地震の種類を地下構造とプレートテクトニクスの観点から見ると、大きく以下の3つに分けられます。

二つ以上のプレートが接しているところでは、プレート同士のぶつかり合いから地震(断層のずれや発生)がおこります。このタイプをプレート間地震または、プレート境界型地震と呼びます。
プレート同士の境界は、
収束型
(ぶつかり合うところ:海溝大陸プレート同士が衝突するところ)
発散型(離れていくところ:海嶺など)
すれ違い型トランスフォーム断層など)に分けられます。

発散型すれ違い型は、地震の範囲もプレート境界の周辺に限られ、震源の深さもあまり深くありません。 

すれ違い型地震: 1906 サンフランシスコ地震(M7.9)等

しかし、収束型のうち海溝型規模の大きな地震を発生させることがしばしばあり衝突型地震が起こる範囲が広く、震源が深いことも多いようです。

海溝型地震:

2003 千島海溝における 十勝沖地震(Mw8.3)
2004 ジャワ海溝における スマトラ沖地震
2011 日本海溝における 東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)

衝突型地震:

1983 日本海中部地震(M7.7)
1993 北海道南西沖地震(M7.8)    等

海洋プレートが下に沈み込んでいる大陸プレートの端では、海溝から数百㎞離れたところまで海洋プレートの押す力が働いています。その力が、大陸プレートの内部や表面にも表れあちこちにひび割れをつくります。こうしたひび割れ(断層)によって地震が発生します。断層型地震活断層型地震と呼ばれることもあります。
このタイプの地震は都市の直下や周辺で起こることも少なくなく、直下型地震と呼ばれることもあります。

1995 兵庫県南部地震(M7.3)    2000 鳥取県西部地震(M7.3)
2004 新潟県中越地震(M6.8)    2008 岩手・宮城内陸地震(M7.2)等

海溝で大陸プレートに沈み込んでいる海洋プレート内部でも地震が発生します。「沈み込んだプレート」では、震源が深くなる傾向にあり、「これから沈み込むプレート」では震源が浅くなります。 「沈み込んだプレート」内での地震はスラブ内地震深発地震と呼ばれることもあります。また、「沈み込んだプレート」内での地震は、アウターライズ地震とも言われます。

沈み込んだプレート内での地震:

1993 釧路沖地震(M7.5、深さ101㎞)
2003 宮城県沖の地震(M7.0、深さ71㎞)    等

これから沈み込むプレート内での地震:

2007 千島列島沖の地震(M8以上)     等