1600万年前の黒色泥岩にみられる多様な深海生物の痕跡

御津の海岸には、平坦になった波食棚が広がる。ここに見られる地層は主に黒い色をした泥岩からできており、今から約1600万年前に、深い海底に泥が堆積したものである。黒色泥岩には、深い海に生息していたペッカムニシキやタテイワツキヒのような体長約1 cmの小さな二枚貝化石やウニの化石などを見つけることができる。また、生痕化石(せいこんかせき)とよばれる筒状の細長い形や枝のような形をした巣穴化石も見ることができる。巣穴を作った生物の遺骸は化石として残っていないが、カニやエビの仲間の巣穴だと推測されている。波食棚の中央付近のクリーム色のザラザラした薄い凝灰質砂岩層の周りによく見つかる。

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〇島根半島エリア(ジオヘリテイジ)

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